次の金曜日が来るまでの日々は、綾香にとって拷問のようだった。心臓が締め付けられ、息が詰まるような感覚が彼女を襲い、死んでしまいそうな恐怖に苛まれた。男に愛された余韻は、時間が経つほどに彼女の体の中で強さを増し、消えるどころか日ごとに深く根を張っていく。朝、鏡に映る自分の姿を見ても、肌に残る熱や疼きが男の記憶を呼び起こし、綾香の心を締め上げる。彼女はそれを振り払おうと手を洗い、冷たい水で顔を叩いたが、無駄だった。毎晩、眠りに落ちると夢の中で男が現れ、彼女に熱を注ぎ込んで犯し続けた。夢の中の彼は現実以上に執拗で、彼女の首筋に唇を這わせ、腰を動かして彼女の奥深くに達する。そのたびに綾香の身体は反応し、心は嫌悪と快楽の間で引き裂かれた。目覚めるたび、彼女は汗に濡れたシーツを握り潰し、夫への罪悪感と自分への混乱に苦しんだ。
金曜日が訪れた。時計の針が前回と同じ時間を指した瞬間、玄関のチャイムが鳴り響き、綾香の胸が激しく高鳴った。ドアを開けると、そこにはあの男が立っていた。背広を着た姿は前回と変わらず、鋭い目つきが彼女を捉える。綾香は言葉もなく男を寝室に案内した。足取りは重く、だがどこか軽やかでもあり、彼女自身その矛盾に戸惑った。寝室に入ると、男の態度は前回とは微妙に異なっていた。彼は急ぐことなく、時間をかけて綾香に近づいた。彼女の肩に手を置き、指先で首筋を軽く撫で下ろす。その触れ方は優しく、だが確実に彼女の反応を引き出すことを意図したものだった。綾香の心は恐怖と期待で震え、目を閉じると男の息が耳元に感じられた。「今日はゆっくり楽しもう」と彼が囁くと、彼女の体が小さく震えた。
男は綾香のブラウスに手をかけ、一つ一つボタンを外していく。指先が布地を滑り、時折彼女の肌に触れるたび、綾香の息が浅くなった。彼はブラウスを剥ぎ取ると、彼女の高級なレースの下着をじっくりと眺めた。親指でその縁をなぞり、手のひら全体で胸の膨らみを包み込むように愛撫する。指の腹で円を描き、時折力を加えて乳首の輪郭を刺激した後、軽くつまんで微妙に捻る。綾香の身体が跳ね、彼女は唇を噛んで声を抑えようとしたが、男はその反応を楽しみながらさらに執拗に責め立てた。彼の手は彼女のスカートに伸び、ゆっくりとたくし上げると、下着の端に指をかけて剥ぎ取る。太ももの内側に手のひらを這わせ、皮膚を軽く叩くように刺激しながら、彼女の敏感な部分へと近づいていく。綾香の心は羞恥と期待で乱れ、目を閉じても男の手の感触が鮮明に感じられた。
男は膝で綾香の脚を広げさせ、彼女の最も弱い場所に指を這わせた。最初は軽く触れるだけだったが、次第に中指と人差し指で柔らかな肉を押し開き、湿り気を帯びた場所を円を描くように擦り上げる。彼の指が彼女の中に入り込み、微妙な角度で圧を加え、ゆっくりと奥まで探る。その動きは綾香の反応を見極めながら調整され、彼女の息が乱れるたびに彼の目が鋭く光った。「感じてるね」と低く囁きながら、彼は指をさらに深く動かし、彼女の内側を執拗に愛撫した。綾香の体は熱くなり、心はそれを否定しようとしたが、期待が胸を一杯にしていた。彼女は自分がこんな状況で快楽を待ち望んでいることに気付き、混乱と自己嫌悪に苛まれた。
やがて男は自らの身体を綾香に重ね、彼女の中に熱を注ぎ込んだ。彼は腰を微妙に傾け、角度を調整しながらゆっくりと彼女の奥深くに達する。その動きは前回よりも丁寧で、彼女の反応を見ながらタイミングを完璧に操った。一度引き抜き、再び深く押し込むたびに、彼の手が綾香の腰をしっかりと掴み、指が皮膚に食い込むように力を加える。彼女の内側を擦る感触は力強く、だが繊細で、綾香の最も弱い部分を的確に捉えた。男はリズムを変え、時にはゆっくりと、時には強く突き上げながら、彼女の身体を揺さぶる。彼の目的は単に肉体を満たすことではなく、綾香の心と体を完全に掌握し、彼女を快楽の虜にすることで支配を深めることだった。綾香の吐息が漏れ、彼女の意志とは裏腹に声が溢れ出す。彼女はそれを抑えようとしたが、男の巧みな動きに抗えず、体が熱に溺れていく。
男がしっかりと奥まで届く力強い動きで彼女に熱を注ぐたび、綾香は前回をはるかに超える悦びを体験した。彼の腰使いは絶妙で、彼女の内側を擦り上げるたびに全身が震え、頭が白く染まるような感覚が押し寄せた。綾香の心は快楽に飲み込まれながらも、夫への裏切りと自分への嫌悪が渦巻いた。男は彼女の耳元に唇を寄せ、「君はもう俺から逃げられない」と囁きながら、さらに深く突き上げる。綾香の身体は彼に応え、熱に溶けていく。彼女は期待と罪悪感の間で揺れ動きながらも、男の手管に絡め取られ、悦びに溺れる自分を止められなかった。
男が満足げに息を吐き、彼女から離れた時、綾香は茫然と天井を見つめた。身体にはまだ熱が残り、息が整わない。男は背広を整えながら、「次も楽しみだ」と言い残して去った。綾香は一人残され、夫への罪悪感と男への奇妙な執着が心を埋め尽くす。彼女は自分がこんな快楽を求めてしまうことに恐怖を感じながらも、次の金曜日をどこかで待ち望んでいる自分に気付き、震えた。
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