目次
お布団に入って眠ろうとしてもどうしての昨夜の体の感触が忘れられない。男に可愛がってもらうと女の体はこんなにも喜びで一杯になると始めて知らされた夜だった。
私は我慢しきれなくてパジャマのズボンの下に指先を入れると自分で指先を使い始めた。
頭の中で何度も「お願い、しゃぶらせて、」と叫ぶと、私は口いっぱいに入ってくる熱い鉄柱を想像した。
思わず体を仰け反らせると、昨日の夜教えられた喜びを思い出して泣き出しそうになった。
今すぐに男が欲しいと体が求める気持ちをもう押さえきれないと私は覚悟を決めた。
鞄から今朝のトイレで痴漢の男に教えられた携帯の番号のメモを取りだしてかけてみた。
デリヘル女と思われているのは分かっていたけど、面倒なこと抜きで遊んでもらったほうが私の身体は感じる身体なんだからそれで構わないと思った。
私は男の部屋に呼びつけられて、昨日勇次さんに教えられたように自分で腰使う姿を想像してまた身体が熱くなった。しかし何度掛けても男は携帯に出る様子はない。
いったい誰に電話したらいいのと思い悩んで、前に出会い系サイトで話しの相手をしてもらった男が思い浮かんだ。
この間はいろいろ話しを聞いてくれたし、きっと私のわがままも聞いてもらえるとそんな気がしてきた。
前にかけた番号にリダイアルしてみると、何度か呼び出し音が鳴った。
私は呼び出し音を聞いているだけで、胸が苦しくなりどうにもならない気持ちになった。 男が電話に出ると「や、久しぶりだね」と受話器から声が聞こえてきた。
私は「今ね、彼氏とラブホテルに来てるの」と作り話し始めた。
「そうなんだ。彼氏とはいつからつき合ってるの」と男の声が聞こえたので「さっき声をかけられたばかりなの」とまた作り話しをすると次第に自分の体が熱くなっていくのが分かった。
「喫茶店の前で声をかけられてね。二人でお茶飲みながら私すぐ口説かれちゃって、もう私口説かれるの弱いから。そのあとは歩道橋でしゃがみ達磨なの。もう感じちゃって、デジカメで写真まで撮られたの、そしたらデリヘルでバイトしないかって誘われちゃって困っちゃって、ほら私フェラチオ得意でしょう」と思いつくままに話しを続けた。
「それで今どんな格好してるの」と男に聞かれて「今スカートにブラウスです、パンティーはさっきもう脱がされちゃったの」と言ってみた。
「じゃ、彼氏に見えるように足を広げてご覧」と言われて私はこっそり足を開いた。
「もっと大きく開くんだ、そして膝を立てて彼氏に見えるようにするんだ、いうこと聞けないのか」と言われて私はまた頭に血が昇ってきた。
「それでね。これからしゃぶらせてもらうの。私しゃぶるの大好きだから」と言って見ると体が一気に熱くなっていった。
もうどうなってもいいと思い「お願いしゃぶらせて、お願い」と誰もいない部屋に叫んだ。
急に男の声が変わると「男と一緒だなんて嘘なんだろうこのドスケベ女、ホントは一人なんだろう、『しゃぶらせて』と言ってみたいだけなんだろう、どこから電話してるかは判ってるんだぞ」と怖い声でどなりつけられた。私は返事ができなくて体が凍りついた。
「男が欲しくてたまらないんだろう、これからしゃぶらせてやる、これからすぐ公園まで出てこい」と男に言われて私は急に怖くなり電話を切った。
しばらくして携帯にメールがあり「俺がやってる投稿写真サイトに希美女子大の紅葉祭の時の写真があるんだけどな」
「見られたら困る写真じゃないかと思うんだけど」というメッセージと一緒に写真が送られてきた。
女の子のスカートの下を隠し撮りした写真で、どうも変に見覚えがある。芳恵さんが紅葉祭のとき付けていた勝負パンツと同じデザインだ。
もう一枚写真が送られてきて、私は本当にびっくりしてしまった。野口君に脅されたとき見せられた写真だった。私は慌てて「他にもあるんですか」とメッセージを返した。
「全部で百枚くらいあるよ、他にもエッチな写真が一杯だ」とメッセージが来て私はなんだか大変なことになっているらしいと分かってきた。
「詳しい話しを聞きたいから、これから公園まで来てくれますか」と私はやっとのことで返事をした。
私は不安な気持ちでアパートを出ると、大通りまで出た。歩道橋を渡ると細い路地の先は大学の裏手の公園だ。
街灯の薄暗い明かりの中で男はトイレの脇のベンチに座ってもう私を待っていた。
私はすこし男から離れて座ると「さっきの写真どうしたんですか」と聞いてみた。
すると「俺がやってる投稿写真のサイトがあるんだけどね、そこに投稿してきた奴がいるんだ。希美女子大の紅葉祭の写真だとかでね」
「着替え室や、模擬店の控え室にカメラ仕掛けてね、それでスカートの下を隠し撮りしたらしいんだ」と言われて私は犯人が野口君しかないなとすぐ分かった。
「全部デリートしてくれませんか、そんな写真が投稿されてたりしたら私困るんです」と言ってみると「ああ俺が作った掲示板だから俺がすぐ消せるけどね、だけどその前にして欲しいことがあるんだ」と言われた。
「何でもしますから、お願いします」と仕方なく答えると「じゃあ、口でやってもらおうか」と言われて私はやっぱりと思った。
私は自分が牝豚なんだ男の人に喜んでもらうのが役目の牝豚なんだと言い聞かせながら舌を使い続けた。
私が口を離すと男は「アパートはこの近くなんだろう」とわざとはっきりとしない言い方で私を誘った。
私は「帰り道は一人だと心細いから送ってくれますか」とやはり曖昧に誘いに応じてみた。
男が納得したような顔つきで頷くので私は試しに「二万でどうですか」と言ってみた。
男は急に笑い出し「二万じゃちょっと高すぎるんじゃないか一万五千ならどう」と値切られた。
「じゃあそれでいいです」と私が言うと男は立ち上がって先に進んだ。
裏の細い道を通り抜けて大通りにでると歩道橋が目の前に見えてきた。
「しゃがみ達磨が好きだったんだっけな」と男に言われて私はだまって頷いた。
「じゃあ、もう一万だすから、今すぐパンティー脱いでもらおうか」と指示されて私はしゃがみ達磨をやってもらえるんだと急に嬉しくなった。
裏通りの電柱の陰でこっそりパンティーを脱いでお金と引き替えに男に渡した。
「ひとまずこの店でコーヒーでも飲もうか」と男は歩道橋下のケンタッキーに入って行った。
私はすぐ歩道橋でしゃがみ達磨をやらされると思っていたので、ちょっと戸惑いを感じてあとから付いていった。
男は私の分だけコーヒーを頼むと私を窓際のカウンター席に座らせて「しばらくここで待ってろ、いいな」と言って私を置いて出て行ってしまった。
私はいったいなんなんだろうと思ったが言われたままにするしかなかった。
１１−５ 命令
男はケンタッキーの店を出て歩道橋を渡り反対側の歩道まで出ると携帯を取りだしてメールを打つのが見えた。
私の携帯に男からのメールで「足を広げて窓の外から見えるようにするんだ」と届いた。
私はこれがしゃがみ達磨なんだと急に胸がドキドキしてきた。
試しに少し腿の間を広げて「これでいいですか」と返事のメールを打つと「もっと広げるんだ、外から見えるようにもっと広げろ」とメールが返ってきた。
私は言われたとおりに足をもっと広げスカートの裾も上にずらした。するとメールがすぐ来て「男が声を掛けてくるから言われたとおりするんだ、分かったな」と届いてきた。
しばらくしてガラス窓の向かいに男が来ると、私の前に立って私の顔と広げた足の間に何度も目を移すのが見えた。
いよいよ始まるのねと思って私が男と目を合わせると男は店に入りカウンターで飲み物を注文してから私の座っている横に立ち止まった。
「インターネットの掲示板で見たよ、しゃがみ達磨がしたいんだってな」と男はすぐに声を掛けてきた。思わず私が「インターネットでですか」と聞き返すと「ほら、これだよ」と言いながら携帯の画面を見せてくれた。
携帯の画面には両足をだらしなく広げて丸い椅子に座っている腰の部分が映っていて、私がたった今している格好と同じ。
さっきの男が掲示板に画像をアップロードして余計なメッセージまで書き込んだんだと分かったけど私はなにも言い返せなかった。
男は私の隣に座ってコーヒーを置くと「疲れた顔してるじゃないか、これ飲むと元気がでるよ、さあ」と言って小さなドリンク剤の瓶を渡してきた。私はきっと変な薬が入ってるに違いないとすぐ分かったけど、もうどうなってもいいと思い言われるままにドリンク剤を飲んだ。
ドロットした苦い液体が胃の中に入ると急に火がついたように熱くなり息も苦しくなってきた。
私はやっぱりと思いまったけど、自分の身体が熱くなっていくのが心地よい気分がして気持ちが楽になってきた。
私の様子を確かめると男の手がいきなり私のスカートの奧に入ってきた。
「もう濡れてるじゃないか、このドスケベ女」と言われて私は膝が震えて来た。
「ところで希美女子大生だってな」と聞かれて私が小さい声で「はい」と答えると「この間も希美女子大生だって言う女がいてね、希美女子大は名門だからな」
「それで男が喜ぶと思ってるようだが、一目見てすぐ中学生だってわかったよ」
「ブルマー着せたら似合うような体つきでね。つき合ってる男に捨てられたから、忘れるためにめちゃめちゃしてなんて言いだしやがって」
「めちゃめちゃにされるってのがどうゆうことか分かってないんだね」と男が言うので私はどうも中学生というのは百合恵さんの事らしいと分かってきた。
「それでどうしたんですか」と私が聞いてみると「男の女の世界を教えてやったよ、中学生にはちょっと早すぎるけどね」と言って男は口元だけで笑い顔を作った。
私は本当に百合恵さんなのか確かめないといけないと思い「男と女の世界ってなにを教えたんですか」と男に食い下がった。すると男は「インターネットの投稿サイトに載ってるから見せてやろうか、ラブホテルに監禁されて廻されたときのビデオなんだがね」と言いながら携帯を開いて画像を見せてくれた。
男達に押さえ込まれて泣き出している顔は確かに百合恵さんに違いない。誰かが百合恵さんを紀之さんから引き離そうとして、紀之さんに告げ口をしたのは間違いない。
「この女三日も監禁されて一睡もできずに廻されて、今じゃデリヘルに売り飛ばされたんだ。それにこの女フェラチオ大好きでね」といながら男は百合恵さんのページを開いて見せてくれた。
携帯の小さな画面には百合恵さんがフェラチオをしている横顔が写っていたけど、その背景にある塀の形に見覚えがあるのに気が付いた。
大学の裏門が写っていて百合恵さんが座っているベンチはあの大学の裏にある公園のベンチだ。
私はやっと学園祭の打ち合わせのあと公園で見た女性は百合恵さんだと分かってきた。気になって残りのフェラチオの写真を確かめると、私の携帯に送られてきた写真が何枚もあった。
私の頭の中はさっき飲んだ薬のせいでもうぼんやりとして何も考えることが出来なくなってきた。
その時私の携帯に電話がかかってきて、出てみると今朝の痴漢の男からだった。私がさっき携帯で電話したのでその返信に電話をかけ直してきたらしい。
「今どこにいるんだ、これからすぐ来い」と男に言われて私は「今だめ、お客さんと一緒なんです」と答えた。
すると男が私の携帯を取り上げると「今からしゃがみ達磨する所なんですよ、このドスケベ女しゃがみ達磨大好きで」と話しを続けるので私は恥ずかしくて身体が熱くなった。
男は携帯を切ると鞄から黒い皮の首輪を取りだして、私の首に巻き付けて止めた。私は何がなんだか分からないまま店を出ると店の前の歩道橋まで連れて行かれた。
私はいよいよあのしゃがみ達磨をやらされるんだと思うと、歩道橋の階段を上がる膝ががたがた震えてきた。
歩道橋に上がると男は手錠で私の両方の手首を縛った。
手錠には長い縄が繋げてあり、今度はその縄を手すりを通してから股の下をくぐらせて首輪に結びつけた。
男は小さな懐中電灯を私の足元に置くとそのまま何も言わずに静かな足音だけ残してどこかにいなくなってしまった。
近くの地下鉄の駅からは電車が止まるたびに乗客が階段を上がってくるのが見えた。
歩道橋の近くを通りかかる男性がわずかにこちらを見上げたような気がした。その途端私は恥ずかしくてしゃがみこみそうになった。
私にはその時どうして「しゃがみ達磨」という名前なのかわかった。しゃがみこもうとすると首輪で紐がひっぱられて痛くてしゃがみ込むことができない。いつまでこのままの格好をしていればいいのかと思うと私は気が遠くなった。
またしばらくして歩道橋の側を男が歩いてきた。男は私に気が付いた様子でゆっくりと階段を上がるって来ると私のすぐ後ろに立って私の胸に手を回してきた。
「商売が上手じゃないか」と言う声はさっき携帯に電話をしてきた朝の痴漢の男の声。
男は私のブラジャーの間にお札を数枚挟むと、私の胸を絞り上げるようにつかみながら後ろから責めてきた。これがしゃがみ達磨なんだ、これがしゃがみ達磨なんだと心の中で自分に何度も言い聞かせる内に私は目眩がしてきた。
男は私の腰を何度も揺さぶるとやっと私の身体を放してくれた。これで終わったと思って私はすぐに縄をほどいてもらえるとばかり思っていた。
しかし男は私の身体を歩道橋に結びつけた縄をそのままにして歩道橋を降りていってしまった。
私は歩道橋の上に取り残されたまま膝が震えたまま置き去りにされ、冷たい風がお尻を吹き抜けると、あたまのてっぺんまで震えだした。
もう夜中近くになって歩道橋の下に車が止まる音がした。男の子が数人歩道橋の上に上がってくると「この女かインターネットのホームページでしゃがみ達磨やってるのを公開してるって女ってのは」と言い出した。
「その下のがカメラだぜ」と男の子に言われて初めて私は懐中電灯だと思ったのはテレビカメラだったのに気が付いて愕然とした。
男の子が携帯の画面を見せると、たった今下からテレビカメラが撮している絵が小さな画面に表示された。
男の子は携帯を操作して誰かを呼び出すと携帯電話が私の耳元に押し当てられた。
「もしもし有希ちゃん、紀之くんとは別れてね、あんたが誘惑したのは分かってるのよ、いやならこのビデオそっくりインターネットでアメリカの紀之くんに送るからね、じゃあとはたっぷり楽しみなさいね」と言う芳恵さんの声が聞こえて、私は自分が落とされた罠に気が付いた。
やっぱりあの熊のプーさんの縫いぐるみにはカメラが仕掛けてあったのに違いない。
携帯電話が耳から離れる前に「お願い、もういいでしょう、これで許して」と小声ですすり泣く芳恵さんの声が聞こえた。
「うるせんだよ」と携帯から聞こえた声は野口君の様な気がしたが、いったい誰が本当の黒幕なのか訳が分からない。
歩道橋の下にもう一台真っ黒なワゴン車が止まるのが見えると後ろのドアが開いて男の子が数人でてきた。
「行く先はスミレの館っすよね」と男の子が言うのがかすかに聞こえた。
次に私を待ち受けているのは百合恵さんが受けたのと同じ仕打ちに間違いなかった。
完
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